宇治書店~日々ぷかぷか~

「書店を第二の家」にしたいという想いから、このブログを立ち上げました。子育て中のため実際に店頭に立てない日々が続き、伝えたいものが溢れてきたので架空の書店で接客をしつつ、本を紹介していけたらと思います。読んだ人がほっこりする空間を目指していけたらと思います。迷ったときは、お店に遊びに来てください。

佐々木正美「はじまりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに」福音館書店

本を読むとは何なのか、最近よく考えます。以前は、書店員だったこともあり、フェアを考えたり、棚の関連性を持たせるために必死で数をこなし、記録をしては感想を書いて出版社へ送っておりました。

現在は消費者側になり、もうすぐ三歳になる息子の興味関心を広げるために絵本を読んだりしています。自分の本は、もっぱら、育児や考え方などの、子育てをサポートしてくれる本ばかりになりました。

本を読む行為は、今後どうなっていくのだろう。本を読むとは、私の年齢だと、どういう立ち位置なのだろう。もう、数をこなすのは無理だし、読んでもすぐ忘れてしまう。それならば、本を買う必要はあるのだろうか?

大好きな銀座にある教文館で、なんだか悲しい気持ちになる自分を元気づけようと、じっくり棚を見ていたら、本書を見つけました。

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佐々木正美さん、そして、挿絵の中川李枝子さんは、私が子供の頃から母が何冊か絵本も子育て本も持っていて、何度か読んでいた方々です。

私は、人間関係がどうにも下手なので、昔から、あれやこれやと、巻き込まれたり首を突っ込んでしまったりと、あんまり良い思い出がなく育ってきました。もちろん、悲しい思い出ばかりではなく、所々嬉しいことも楽しいこともありましたが、人を疑ってしまうくらいには人嫌いになってしまいました。本当は大好きなのに。

子どもを授かり、育てる中で、裏表なく人と接することができるという行為は素晴らしい宝物だと思えるようになりました。そのために、自分の口から悪い言葉を出さないようにしようと努力していこうと思えました。子どものほうが、まっすぐ物事を見ているし、怖がらず向かっていける。やりたいことも、挑戦心もあるし、差別もしない。不器用だけど、ゆっくりやればなんでもできる!と信じる心を持っているし、なんて伸び代を持ってるのだろうと思います。この本の中で、絶対にこれだけは守ろう!と思った言葉があります。それは「自尊心を傷つける言葉を言わない」というところ。時々、余裕がなく、もう!何回も言ってるのに!とか、ママもう苦しいよ!と言ってしまいます。けれど、そんなときも、本書を読んで、ちゃんと、すぐ「なぜ、怒ってしまったか」を説明すれば分かってくれる、とあったので実践したり、寝る前に必ず子どもの今日良かったところ、を言うようにしています。苦しくなると本書を開き何度も読み返しています。

同じ作者の「子どものまなざし」も何度も読み返しています。

つまり、現在の私にとって、必要なのは、冊数ではなく苦しいとき悲しいとき誰にも話せないことに対する答えを本が持っているときに限り、何度も繰り返し読むという行為なのだと思いました。

夫にも、家族にも、友達にも話せないタイミングがあります。そんなとき、乗り越える力を得るために本を読むのだと思います。自分に必要な本は何度も読もうと思うから傍に置いておかなくてはならない。はい、購入という流れになるのだと思いました。

 

そう考えると、私は昔から根本は変わってないんだなぁ。

辛いとき、苦しいとき、本屋や図書館に行って、何か自分の答えをくれる本を見つけて読むことで、また明日も頑張ろうと思える、そういう書店員になりたかったから。書店員じゃなくてもいい。

本屋さんが厳しくなる昨今、変わらず人を救える本を届けていけるような人でありたいと思いました。

 

私は、今も本と本屋さんを応援しているし、大好きなんだなぁと改めて感じたのでした。